ポラールGPSウォッチの進化に感動!ignite(イグナイト)をレビュー

アメリカのAmazonで評価が高いPOLARのGPSウォッチ ignite(イグナイト)。気になったので、購入してみました!

ポラールのGPSウォッチを購入するのは、M200以来でなので、その進化に感動!

igniteは、日本語対応で、軽量でシンプル、主にフィットネスを楽しむ方向けに開発されたGPSウォッチですが、ランナーにとっても面白い機能が追加されていたので紹介します。

なお、ここは改善してほしいな…という点もいくつあったので、その辺りも遠慮なく書いていこうと思います。

ポラール ignite(イグナイト)をレビュー

充電ケーブルやベルト

igniteは、充電は付属のUSBケーブルを使います。ケーブルは時計の後ろに付けて充電しますが、磁石で所定の位置に収まるようになっています。

ベルトはサラッとした肌触りで、ほど良く伸びます。

また、尾錠(ベルトの金具)がダブルになっているので、装着時にベルトが抜けにくく安定感があります。見た目は細くて頼りない感じがしますが、使ってみるとなかなか考えられた形だと納得しました。

操作性

igniteはボタンが1つしかなく、その他はディスプレイをタッチして操作しますが、操作性は大変良いです。

ただし、時計やトレーニング中の画面が常時表示ではないため、ボタンを押すか、手首をひねる動作で表示させる必要があります。この点は残念。

 igniteのメインページは6種類

igniteのメインページは6種類あります。

igniteのページの構成はガーミンより複雑でなく、分かりやすいのですが、必要な情報はしっかり提供してくれます。

左右のスワイプで表示されるページは以下の6種類です。

  • ウォッチフェイス・・・時計、日付、曜日
  • アクティビティ・・・歩数や消費カロリー、アクティビティ目標の達成率など
  • 心拍数・・・その日の最高心拍数と最低心拍数や前夜の最低心拍数
  • 最新のトレーニングセッション・・・過去14日間のトレーニングセッション概要
  • Nightly Recharge・・・睡眠中どれだけ回復できたかを表示
  • FitSpark・・・最も適切なトレーニングの提案

では、各ページについて細かく見ていきましょう。

ウォッチフェイス

ウォッチフェイスはデジタルとアナログの2種類あります。(変更は「腕時計設定」にて)

カラーがハッキリしていて美しく、見やすいのが特徴。

ガーミンForeAthlete245や45と並べると、屋内ではigniteの方が見やすく、屋外ではガーミンの方が光を反射せず見やすいかなといった印象です。

左からForeAthlete245music、ForeAthlete45、ignite
ForeAthlete245musicとignite

アクティビティ(ライフログ)

アクティビティでは、その日の歩数や消費したKcalなど、ライフログを確認できます。

上の画面をタップすると、以下の画面が表示。

表示される詳細は以下の4つです。

  • 目標歩数に対する達成率
  • 歩数
  • アクティブ時間・・・(「健康に適した運動」の合計時間)
  • スマートカロリー・・・(1日の合計消費カロリー)

現在の心拍数(心拍)

現在の心拍数ページでは、現在の心拍数を確認するができます。

また24時間心拍数を測定すると、その日の最高心拍数と最低心拍数を確認できるようになります。

最新のセッション(トレーニング履歴)

最新のセッションページでは、14日間のトレーニング履歴が記録されています。また、トレーニングごとの心拍数、歩数や消費したKcalなどの詳細を確認できます。

上の画像にあるセッション「ランニング01:39:16」をタップし選択すると、下の画面が表示されます。

画面をスクロールすることで全て表示されるので、トレーニング後にストレスなく確認できます。主な情報以下の通りです。

  • 時間
  • 距離
  • 平均心拍
  • 最大心拍
  • カーディオ負荷の数値
  • 心拍ゾーン
  • カロリー
  • カロリー割合
  • 平均ペース
  • 最大ペース
  • スピードゾーン
  • 平均ケイデンス
  • 最大ケイデンス
  • 高度
  • 上昇高度
  • 下降高度
  • ベストラップ
  • ラップ平均

Nightly Recharge

Nightly Rechargeとは夜間の回復状態を数値化したものです。

最低3回は夜装着して寝る必要がありますが、 Sleep Plus Stagesで計測された睡眠の量や質を確認することができます。

睡眠中の長時間の中断や自律神経系の落ち着き具合も分かるため、自分の睡眠の傾向に気づくことができます。

  • 睡眠ステータス
  • 就寝時刻と起床時刻
  • 睡眠時間
  • 実際の睡眠時間と割合(%)・・・睡眠時間から中断時間を引いたものです。実際に眠っている時間のみが含まれます。
  • 継続状況・・・睡眠時間の連続性を5段階のスケールで評価。①断片化-②かなり断片化-③かなり④連続-⑤非常に連続
  • 長い中断・・・中断中に1分より長く起きている時間を示します。通常、短い中断は忘れてしまい、水を飲むために立ち上がるような長い中断は覚えています。
  • 睡眠サイクル・・・通常の人は、1晩で4〜5回の睡眠サイクルを繰り返します。これは、約7~8時間の睡眠時間に相当します。
  • レム睡眠%・・・眼球運動を意味します。レム睡眠中、脳は活動していて眼球運動もありますが、体の筋肉は活動していません。レム睡眠は心を回復し、記憶と学習を強化します。
  • 深い睡眠%・・・深い睡眠は、目覚めにくい睡眠の段階で、最も深い睡眠は夜の前半に起こります。この睡眠段階は体を回復し、免疫システムをサポートします。また、記憶と学習にも影響します。
  • 浅い睡眠%・・・浅い睡眠は、覚醒状態と深い睡眠の間の移行段階として機能します。環境刺激に対する反応が非常に高いため、軽い睡眠中は簡単に目覚めることができます。
  • 中断割合
  • 睡眠の自己評価
  • ANSステータス・・・夜間の自律神経系(ANS)の落ち着き具合を -10〜+10で評価します。ほぼゼロが通常のレベルです。交感神経系(活動)が優位であればあるほどマイナスに、副交感神経系(休息)が優位であればプラスに振れます。
  • 平均心拍数
  • 心拍間隔時間
  • 心拍数変動
  • 平均呼吸数

40~79歳の日本人を対象に、睡眠時間と死亡率を調査したところ(JACC Study 2009年)、 7時間睡眠のグループが最も死亡率が低く、長くても短くても寿命は短くなったそうです。適度な睡眠は大切ですね。

FitSpark™ デイリートレーニングガイド(おすすめのトレーニング)

FitSpark™デイリートレーニングガイドでは、毎日自動で 数種類のトレーニングを提案してくれます。

ウォッチフェイスを左右にスライドするだけでトレーニングガイドが表示されるので、 ガーミンのようにスマートフォンなどのアプリを開く必要がありません。(この機能には感動!)

トレーニングは ユーザーの回復状況・フィットネスレベル・トレーニング履歴に応じて、 筋力、 カーディオ(心拍)、サポーティブ(体幹)の3種類から表示されます。

この日は筋力とカーディオが提案されましたが、既に走った後だったので筋トレを選択。

筋力トレーニング:サーキット(25分)の一例

①ウォーミングアップ5分

②以下の5分(休憩含め6分20秒)のサーキットを3ラウンド

2ラウンド目開始画面
  • スクワット1分(20秒休憩)
  • プッシュアップ1分(20秒休憩)
  • グッドモーニング1分(20秒休憩)
  • リバースプッシュアップ1分(20秒休憩)
  • アブクランチ1分

③クールダウン5分

個々の動きについても、事前に動くイラスト※を確認できるので、迷うことなく順調に終えることができました。(※ラウンド【スタート】の画面を下にスクロールすると表示されます)

気軽に筋トレや体幹トレーニングに取り組めるこの機能はかなりおすすめです。

igniteでランニング

ポラールのigniteでトレーニングを始めるには、左下のボタンを押して表示されるトレーニング開始画面をタップ。

その後、表示されるメニューを選択し、トレーニングを開始します。

初期設定で表示されるメニューは以下の通りです。

  • ランニング
  • ウォーキング
  • スイミング
  • サイクリング
  • クロストレーナー
  • インドアサイクリング
  • トレッドミルランニング
  • ヨガ
  • グループエクササイズ

igniteのランニング(トレーニング)ページは以下の3ページです。

  1. 心拍、距離、ペース、時間、心拍ゾーン
  2. 平均心拍、最大心拍、心拍ゾーン
  3. 時刻、時間

同じ価格帯のForeAthlete45と並べて走ってみましたが、igniteの方が情報量が多く、着けていて楽しさを感じます。

左からigniteとForeAthlete45

ただし、トレーニング中も常時表示ではないので、確認したいときにいちいち表示させなくてはならない点は改善してほしいところ。手首をひねるかボタンを押すかして表示させても、5~6秒ほどで消えてしまいます。

なお、トレーニングを開始する際、インターバルタイマー・カウントダウンタイマーを設定することもできます。

GPS精度

ポラールigniteとガーミンForeAthlete45の測位精度(GPS+GLONASS)を比較します。

Polar ignite ForeAthlete45
走行距離 13.97km 14.07km

走行距離はほとんど変わらない値を示していますが、細かいところを見ていくと、やはりガーミンForeAthlete45の方がキレイな軌跡を辿っていることが多いようです。

しかし、ポラールも数年前と比較するとかなり精度が向上しており、十分トレーニングに使えるレベルになっています。

心拍計の精度

Polar ignite ForeAthlete45
平均心拍数127pbm127pbm
最大心拍数153pbm150pbm

グラフは目盛りの幅が違うので重ねて比較はできませんが、上下動はかなり揃っていることが分かります。

また、最大心拍数こそ3bpm違いますが、平均心拍数も同値でした。

その他の機能

Serene

Serene™は、ガイダンスを伴う深呼吸エクササイズです。心身をリラックスさせストレスへの対処に役立つ機能です。

バイブレーションとディスプレイ表示が、ストレスを解消する最適な呼吸のリズムという毎分6回の呼吸へと導いてくれます。

Fitテスト

フィットネステストは、安静時の有酸素運動(心血管)能力を短時間で測定するものです。

このテストは最大酸素摂取量(VO2max)に相当するものだそうで、心肺機能の有効な指標となります。

スマート通知

スマート通知は電話の着信やメッセージなどの通知を知らせてくれるシステムで、通知があると腕時計が振動して知らせてくれます。(トレーニングセッション中は通知を受け取ることができません。)

まとめ

ポラールのigniteは、ディスプレイも美しく、ライフログ(活動量や睡眠ステージ)も充実。その上、個人に合わせたトレーニングも表示してくれる フィットネス系GPSランニングウォッチでした。

常時表示されない点は残念ですが、その点を除けば機能もコストパフォーマンスもかなり優秀な時計です。

ランニングに加えて、筋力・心肺・体幹のトレーニングをしたい人、ジムでのトレーニングに活用したい人、睡眠の質を分析・改善したい人におすすめです。

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